問題解決事例

抹茶粉の製造に欠かせないシフターへの定量供給

抹茶は、日本の伝統文化を象徴するだけでなく、世界的に人気を集める食品原料です。
鮮やかな緑色、きめ細やかな口当たり、そして均一な風味。
「抹茶ならではのクオリティ」を支えるのは、実は製造ラインの細部に隠れています。

その一つが 「シフター(ふるい機)」への定量供給です。

抹茶に求められる品質とは?

伝統とグローバル需要

抹茶は茶道の文化を背景に持ちながら、近年ではスイーツ・飲料・健康食品の原料として海外でも注目を集めています。
そのため、国内における生産需要もかなり高くなっています。
これまで小規模で生産されてきた企業に対しても、安定した品質で大量に供給できる体制が求められています。

抹茶の品質を左右する要素

抹茶の品質を決める大きな要素は以下の3つです。

・粒度の均一性:ザラつきのないなめらかな口当たり
・色調の美しさ:鮮やかな緑が保たれているか
・香味の安定性:ロットごとに風味が変わらないこと

これらを支えるのが「ふるい工程」です。

定量供給が必要な理由

なぜ定量供給でなければならないのか?

シフターは、原料が適切に供給されて初めて本来の性能を発揮できます。
定量供給が欠かせない理由は大きく4つに分けられます。

1. 品質を守るため

・過剰に粉を入れるとふるい網が詰まり、粗い粒や異物が取りきれなくなる
・原料供給が不安定だと粒度のばらつきが生じ、ロットごとの品質差につながる

つまり「品質の安定性」は、供給の安定性に直結します。

2. 機械を守るため

・一度に大量投入すると、シフターの振動やモーターに過大な負荷がかかる
・メッシュの摩耗や破損リスクも高まる

定量供給は、設備トラブルを防ぎ、メンテナンスコストの削減にも役立ちます。

3. 効率を高めるため

・適正な供給が続くことで、シフターは最大限の処理能力を発揮
・粉だまりや供給不足がなくなり、生産ラインが安定稼働する

結果的に、生産効率や歩留まりの改善が期待できます。

4. 衛生・作業環境を守るため

・一気にドサッと粉を投入すると粉塵が飛散しやすい
・作業者の吸入リスクや工場内の清潔度低下につながる

定量供給は粉の飛散を抑え、衛生的な環境を維持するためにも必要です。

解決策:スクリューフィーダーによる定量供給

スクリューフィーダーとは?

スクリューフィーダーは、回転するスクリューによって粉を一定量ずつ搬送・供給する装置です。
粉体処理の現場で広く利用されており、特に 微粉や流動性の低い粉 に適しています。

スクリューフィーダーの特長

・安定した供給:スクリューの回転数で流量を正確にコントロール
・幅広い対応力:抹茶のような微粉でも安定供給が可能
・ライン連動:シフターや充填機など、後工程とシームレスに連携

抹茶粉のように繊細な品質が求められる原料こそ、スクリューフィーダーによる定量供給が効果を発揮します。

安定供給でどう変わる?

品質面

・常に均一な粒度が確保され、なめらかな口当たりや美しい色調が維持される
・ロット間の品質差がなくなり、ブランド価値が向上する

効率面

・シフターの稼働が安定し、歩留まりの向上・停止時間の削減が可能
・生産ライン全体の処理量が向上する

環境面

・粉塵の飛散が抑えられ、衛生的で安全な職場環境が実現
・作業者の負担軽減やクリーンな工場イメージにつながる

まとめ

抹茶粉の製造における「シフター工程」でキーになるのは、定量供給です。
品質・機械・効率・環境・・・すべてを安定させるために定量供給は欠かせません。

これまで人手対応で賄っていた作業も、処理量が多くなると問題が表面化してきます。
その解決策となるのが スクリューフィーダーです。
抹茶のクオリティを支える裏側には、定量供給技術があるのです。

現在生産量の増加から、多くのお客様よりお問合せをいただいています。
同様のお悩みをお持ちであれば、ぜひご相談ください。