技術紹介

ブリッジ対策に効果的なアジテータ(撹拌羽根)

粉体原料を搬送する際、最も起きやすい現象の一つに「ブリッジ」というものがあります。あまり馴染みのない言葉ですが、簡単に言うと原料が詰まって、フィーダーから排出されなくなる現象のことを呼んでいます。

身近な例で例えると、砂時計をひっくり返すとサラサラと落ちていきますが、もし他の原料を同じ様にしても、あんなにスムーズに落ちない事は想像に難くないでしょう。

スクリューフィーダーの場合、ホッパー(原料を貯めるタンク)の下はシュート(先細り)にして原料をフィーダー内に落としていく必要があります。実はこのシュート付近がとても詰まり易く、詰まるとフィーダー内に落ちていかない→排出されない!という結果になるわけですね。

ブリッジ対策については様々な方法があり、昔からあるノッカーやバイブレータなどもいまだに使われています。ただ作動音の問題やホッパーへの金属疲労、変形など悪影響を与えることから極力避けられる傾向にあります。
そこで弊社で標準使用している対策方法がアジテータ(撹拌羽根)です。

セイワ技研のアジテータはホッパー蓋と一体型になっており、ホッパー内で発生する様々なブリッジを解消することを目的としています。アジテータ(撹拌羽根)を高トルクでゆっくりと回転させることでホッパー内の原料全体に流動性をもたせ排出しやすくしています。主にシュート部からスクリュー直上に溜まりやすい原料に対して、撹拌羽根を接触させ崩すことよって、原料がスムーズにフィーダー内に入り込む手助けをしているわけです。

実際の排出動画を見ていただきましょう。

ブリッジしやすい原料は、このように撹拌羽根が動いていないと全く排出されません。

例えば砂・ペレット・顆粒など明らかに流れのよい原料は不要ですが、今後幅広い原料で使用されることを想定している場合には、ぜひとも装着をお勧めしています。