技術紹介

電池材料の混合に最適!タンブラーミキサーの活用術とリチウムイオン電池向けの提案

タンブラーミキサーは、傾斜角を付けてセットされた回転容器で粉体をせん断なく混合する混合機です。ペレットや粒子状の材料を破砕せずにソフトに混合できるため、粉体の品質を損なうことなく均一な混合物を得られます。

【タンブラーミキサーの活用事例】

近年、自動車の電動化に伴いリチウムイオン電池の需要が高まっています。電池の正極材料や負極材料を混合する工程で、タンブラーミキサーが活躍します。

●正極材料の混合

・リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物(NCM)などの正極活物質を均一に混合
・バインダーや電導体との均一混合も可能

●負極材料の混合

・人造黒鉛や天然黒鉛粉末を均一に混合
・バインダー等との混合も低剪断で行える

このようにタンブラーミキサーは、電池材料の混合に最適な混合機です。
低せん断により活物質の損傷を防ぎ、均一な混合物を得ることができます。

【リチウムイオン電池業界へのタンブラーミキサーの提案】

現在、次世代の全固体電池の研究開発が進められています。固体電解質と正負極活物質の混合が課題となっていますが、タンブラーミキサーはその混合工程に適した粉体混合機だといえます。

・固体電解質は一般に低い耐圧縮性を持つため、低せん断の混合が求められる
・正極や負極の活物質をソフトに固体電解質に分散・混合できる
このように、今後注目の全固体電池分野においても、タンブラーミキサーが活躍できる可能性があります。

タンブラーミキサーは、電池材料業界で実績があり、次世代の全固体電池にも期待がかかる優れた粉体混合機です。ほぼ故障することがなく、低コストで高品質な製品作りを実現するミキサーとして、今後も発展が期待できます。