「流れが良い原料はであればホッパー内で詰まる事はない」
実際、多くの方がそのように考えられるかもしれません。

ただ中には、流動性が良く、鉄粉やタングステンのように比較的重い粉体であっても、ホッパー内にラットホールが発生し、供給量に微妙な変化をもたらす事がありました。

今回は、その際にノッカーで改善できたテスト事例をご紹介します。


流動性が良い原料なのに、ラットホールが発生

先日テストした原料は流動性が良く、凝集性もなく、また日頃テストをする原料の中では重たい部類に入るものでした。

今までの傾向から、ホッパー内では詰まらずに問題なく流れていくと予想していましたが、実際ホッパー中央だけが抜け落ち、周囲の粉体が残るラットホールを確認しました。

ただ、完全に穴が抜けている訳ではなく、放っておけば自然に崩れることもあります。であれば一見すると問題なく運用できるように思えますが、ホッパー下のスクリューフィーダー入口への入り込みが不安定になり、最終的な供給量に影響してくる可能性があります。


流動性が良いでもラットホールが発生する主な理由

1. 重たい原料の場合、自らを引き締める原因になる(圧密)

比重が重い原料は、ホッパー内に堆積したときに下層部へ非常に強い圧力がかかります。重たい原料ほど、自身の重み(自重)によってホッパーの壁面やブリッジ形成部分で強固に固まってしまい、ラットホールの「壁」を強固にしてしまうケースがあります。

2. 水分や油分による「付着力」の影響

比重がどれだけ重くても、粉体粒子に水分や油分が含まれている場合、粒子間に液橋(えっきょう)力という付着力が働きます。 この付着力が重力(自由落下しようとする力)を上回ると、排出ロの真上だけが抜けた後、周囲の粉体は壁面にへばりついたまま自重で崩れてこなくなります。

3. 粒子の形状による「噛み込み(インターロッキング)」

重たい金属粉や鉱物、リサイクル原料などで、粒子の形状がゴツゴツしていたり、繊維状・薄片状だったりする場合、粒子同士が互いに引っかかり合います。こうなると、いくら自重が重くてもアーチや強固な垂直の壁を維持してしまい、中心部だけが抜けるラットホール現象に繋がります。

アジテータを付けるほどではない

ブリッジやラットホールが起きると、ホッパー内へアジテータ取付が第一候補として上がります。実際に弊社でもアジテータは最も実績があり、物理的に崩す事は有効です。ただ

  • 完全に詰まる訳ではない
  • 常時撹拌するまでは不要
  • 原料への接触は少しでも減らしたい

上記の事情を考慮し、今回はノッカーを使用しました。


間欠的にノッカー作動で改善

ノッカーを2-3分に1回などのペースで間欠的に作動させ、ホッパーに衝撃を与えます。
するとラットホールが崩れ、原料がスクリューフィーダーへ安定して供給されるようになりました。

一定期間毎に振動を与える構成にしておくことで、上記のようなラットホールの予備軍ができた段階でも先行して崩す事ができます。

またアジテーター本体はもちろん、それらを動かすモーターやインバータも不要になるため、装置構成もシンプルに仕上がるメリットがあります。


「流動性が良いから大丈夫」は意外と落とし穴がある

ホッパー内でのトラブルというと、

  • 軽い粉体
  • 微粉
  • 付着性、凝集性の高い粉体

をイメージされる方が多いと思います。

もちろんそのような粉体は注意が必要ですが、今回のように流れが良く、重さがある粉体でも、粒子形状や摩擦、ホッパー形状によってブリッジやラットホールに成長する可能性は十分あります。そのため、ホッパー内の流れを実際に確認し、有効な対策を講じることが、安定供給につながります。


まとめ

今回のテストでは、流れが良い粉体であってもラットホールが発生し、供給状態へ影響を及ぼす可能性を確認しました。

しかし、アジテータを追加するほどではないケースでは、ノッカーを一定間隔で作動させるだけで改善できる場合もあります。

取り扱いが難しい原料の場合、ブリッジやラットホールが発生し「詰まる・詰まらない」に注目しがちですが、最終目的は原料が安定供給されているかを確認することが重要です。

今回はノッカーにフォーカスした記事でしたが、物性によっては違う方法が適している場合もあります。当社では、お客様の粉体に合わせてノッカーやアジテータ・バイブレータを含めた最適な供給方法をご提案しています。

それぞれの用途使い分けは下記記事で紹介しています↓↓ぜひご覧ください

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「自社で扱っている粉体はどうだろう?」というケースでも、お気軽にご相談ください。